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【犬の保育園⑥】「ブラシ=嫌なもの」はどう作られる?経験で変わる犬の学習と早期しつけの重要性

「嫌悪から回避する行動は自然なこと」、そして「不快な経験は強く学習されやすい」前回の記事では、そんなお話をしてきました。では、「どうすればいいの?」という話になりますよね。

保育園って何するところ? その6:~「ブラシ=嫌なもの」はどう作られる?~

実際は“その子によって全然違う”。ここがとても難しいところなのですが、犬の学習は、

  • どんな刺激か
  • どの強さか
  • その時どんな反応をするか

によって、対応やプログラムの組み方が大きく変わります。つまり、「この方法をやれば絶対OK」という単純な話ではありません。個別に見ながら組み立てていく必要があります。

今回も“ブラシ”を例にしてみます

分かりやすくするために、今回もブラシを例にしてお話します。(※あくまで簡略化した例として読んでください)

■「オモチャ」と「ブラシ」の違いって?

まず考えてみてほしいのが、オモチャとブラシの違いは何か? ということです。

◎オモチャは「楽しい」と結びつく
オモチャは、

  • 飼い主さんと遊べる
  • 噛める
  • 追いかけられる
  • 壊せる

など、犬にとって“楽しい”経験と結びつきやすいものです。だから、「オモチャ=好き」になっていきます。

◎ブラシは「不快」と結びつきやすい
一方ブラシは、

  • 体を拘束される
  • 毛を引っ張られる
  • 違和感がある
  • 刺激を感じる

など、犬によっては“不快”と結びつきやすいものです。その結果、「ブラシ=嫌なもの」となり、回避行動が増えていきます。

■最初はどちらも“ただの物”

でも実は、最初からオモチャが好きなわけでも、ブラシが嫌いなわけでもありません。未経験の状態では、どちらもただの“物体”。つまり、最初は「中性」なんです。

■経験によって意味が変わる

その物を使った時に、楽しい経験が多ければ「快」へ。嫌な経験が多ければ「不快」へ。少しずつ意味づけされていきます。そして、その細かい経験の積み重ねが、今の行動につながっています。

■もし最初の経験が違っていたら?

例えば、生まれて初めてブラシを見た時に、「楽しいこと」が一緒に起きたらどうでしょう? すると犬の中で、「ブラシ=楽しい」という学習が進みます。極端に言えば、オモチャに近い意味を持つこともあるわけです。

■もちろん実際はもっと複雑

ただ、ブラシは本来、“見せて遊ぶもの”ではありません。実際には、

  • 体に触れる
  • ブラッシングされる
  • 動きを制限される

などが伴います。だから、本来の目的で使えるようになるまでには、いろんな段階を丁寧に積み重ねる必要があります。それがトレーニングです。

すでに嫌悪感がある場合

そして、すでに「ブラシ=嫌だ」という経験が積み重なっている場合。ここがまた難しいところです。

■大切なのは「どの段階で反応するか」

同じ“ブラシ嫌い”でも、状態は本当にさまざまです。

・見ただけで逃げる子
・近づくと嫌がる子
・触ると嫌がる子
・動かした瞬間に反応する子

つまり、“どの刺激で、どんな反応が出るか”を見ながら進める必要があります。

■犬の学習は、数学みたいにはいかない

「こうしたら、必ずこうなる」という単純なものではありません。1+1=2 のようにはいかない。これは私たち人間も同じですよね。嫌なイメージを変えていくには、時間と手間をかけながら、少しずつ積み重ねていく必要があります。

■だからこそ“早い段階”が大切

だから私たちは、子犬を迎えたら、できるだけ早い段階で

  • ほいくえん
  • レッスン
  • 社会化学習

を始めることをおすすめしています。なぜなら、まだ真っさらな状態の方が、犬にも飼い主さんにも負担が少ないからです。

■「これくらい大丈夫」が積み重なることもある

さらに実は、飼い主さんが「これくらい平気だろう」「良かれと思って」やっていることでも、犬にはかなり負荷がかかっていることがあります。だからこそ、小さな反応やサインを見ながら、丁寧に経験を積み重ねていくことが大切なのです。

まだまだ、つづく。

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